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映画ドラえもん新・のび太と鉄人兵団〜はばたけ!天使たち〜観てきた日記

スタッフのしてやったりってドヤ顔が目に浮かぶくやしいっ!だけど逆らえないビクンビクン

というコトで、公開前から散々ケチつけて観る気皆無だったドラえもん新・のび太と鉄人兵団〜はばたけ!天使たち〜、観てきましたよ。えーと…観た感想ですが「すごく面白かった!満足です」
コレリメイクとしては傑作「のび太の恐竜2006」より良いんじゃ???個人的ベスト3ドラ映画、魔界大冒険、宇宙小戦争、鉄人兵団に引けを取らない文句無しの出来だと思います。うー悔しいっビクンビクン
以下ネタバレ込みで感想書きます。例のごとく折り畳みますー。

機械と人間という二者対立をどう克服するか

この新鉄人兵団、旧作と大きく違う点はジュドの脳味噌を「ピッポ」というゆるキャラに変更したトコロなんだけど、かつてリルル一人が担っていた機械と人間の橋渡しにコイツが一役買ってるんですね。一見蛇足のような追加点なんだけど個人的には成功してると思いました。ピッポの立ち位置って「鉄人兵団」から見ると「人間同様ゴミ側の存在」なんですよね。(もともと労働階級の上、歌を歌ったコトによりスクラップに)
新鉄人兵団って、人間と機械という二者の埋めがたい溝をピッポ(人間寄り)、リルル(機械寄り)が段階的に埋めていく構造になっているのだけど
ゴミのごとく打ち捨てられていたピッポをかつてリルルは救った。しずかもまたぼろぼろになっていたリルルを救った。道中わざわざ捨てられた人形をしずかが拾ってくるってシーンがあるんだけど(リルルのメタファ)、人形を見て「この子泣いてる」って言ってるんですよね。リルルがピッポ(ゴミであり人間のメタファ)を助けた「きまぐれ」(という名の思いやり)としずかの一連の行為はどこが違うのか?彼女の頑なな心を解きほぐす一助にピッポはなっているのですね。リルルとピッポの描写から機械が人間に歩み寄る様を丁寧に描いているなーって感じましたよ。

はばたけ!天使たち!

リメイク版には「はばたけ天使たち」ってサブタイが付いたのだケド、コレてっきりドラちゃんご一行様のコトだと思ってたのです。「美化乙トン」とか思ってたんだけど、まさか天使=生まれ変わったメカトピアの住人たちだったとは…。完璧に意表をつかれた感。そいえば旧ドラのリルル言ってたですね「生まれ変わったら天使のようなロボットに」って。メカトピア=天国ってのも旧作で語ってたし全く気づかなかったです。ウオオオ。観終わってこのサブタイの意味に打ちのめされるなど。くやしいケドいいサブタイです!ウオオオ。

ミクロスマジ…

ロボットだけど人間の味方というミクロスの存在は、旧作においてそれなりに重要なポジションだったんだけど、ピッポという存在が生み出されたコトによりお払い箱に…。ミクロスマジ…。もっと可愛らしい造形ならこんなコトには…。※恐らくミクロスの要素を再構成した時、メカトピア側の方がよりドラマチックだと思われたんだろうなあと愚考ですよ。マスコット的意味でもロボット→ひよこへの変更はやっぱ時代なのかなーとか思ったり。
うー面白かったです。近年のドラ映画には散々煮え湯を飲まされてきただけに(緑の巨神伝しかり)久々のスマッシュヒットだったのではないかと。おすすめですー!