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[感想]劇場版PSYCHO-PASS サイコパス

博士「ハードSFの価値はヒロインのシャワーシーンがゴリラの行水になるかサービスカットになるかで決まるのじゃ」
我「劇場版サイコパスは」
博士「ギリサービス側だぞい」

観た

劇場版サイコパス観てきましたよー(挨拶)
先週の日曜に行ったんだけど朝一の回なのに結構人入ってましたねー。評判良いし興収も伸びてるらしいんでこれからもノイタミナ枠の劇場版って増えていきそうで何よりですねえ。
サイコパス本編は1期見てたんだけど2期ほとんど観てなくて、話についていけるか心配だったんだけどまあ杞憂でした。総監督が本広克行ってことでパトレイバーとか攻殻機動隊みたいなハードSFに踊る大捜査線っぽいウエットな人間ドラマのテイストが加わって、ハードSFとアクション、謎解きに泥臭さとエグい殺しをプラスして、完全無欠のエンターテインメントに仕上がっておりましたん。2時間あっと言う間でしたよ。堪能しました。アニメ未見の方でもシビュラシステムのくだりだけ前情報として入っていれば十分楽しめるんじゃないかと思いますよ。
んでは感想などちょろちょろと。ネタバレするんで折りたたみますー。

あらすじ

日本国「国外運用のモデルケースとしてシーアン(劇場版で良くあるなんかアジアの架空国家)にシビュラシステム(犯罪者あぶり出しシステム)輸出したるわ」
シーアン「よっしゃ。貸与された暴徒鎮圧用の武装で政敵ぶっ殺して国を掌握したろ!シビュラの色相はチートで回避しますわwwwwwww」
日本国「チート削除ンゴwwwwwwww」
シーアン「ファー?!?!?!wwwwwwwwww(体が破裂する)」
我「ドミネーターのグロ殺人も本編R15だからOKOK」

野に下ってサンドワームの肉を食らって生きるかデータとして管理されて生きるかそれが問題だ


サイコパスの舞台はシビュラシステムという絶対的な幸福追求システムが行き届いた世界なんだけど、これ虚淵原案ってことで楽園追放の電脳世界「ディーヴァ」に似てますよな。
こういう極端なシステムを舞台装置にすることで、システムに抗して生きるか、或いはシステムを受け入れ粛々と生きるかみたいな二者択一を迫るシナリオよく登場するんだけど、たとえばマトリックスみたいな現実:ディストピアでメカダコと戦うスーパーハードモードあたりからだんだんマイルドになって、いや管理されるのもいいんじゃねって大多数の人間が思うくらいにはシステム側が譲歩して来てるのなかなか興味深いなって思うんですよね。
でもどこまでシステムが人に歩み寄っても、選択の結果現実がクソになっても、それでも選ぶ(少なくとも異なる価値観があることを認める)ってことが重要なのかなーって思ったり。
ラストでシビュラシステムの是非を巡って直接住民に選ばせるくだりが登場したの(まあ結局シビュラを受け入れてるんだけど)たとえ迂遠であっても2つの道から1つを選ぶそのプロセスに敬意は払われるべきなんじゃね?ってなるほどってなりましたよ。
産み落とされた瞬間から苛烈な人生を背負う人間にとって、それでもせめて自分で生き方を選ぶことができればベターよね?
堪能しましたぞい

虐殺器官だああああああ

そいえば、本編前の予告で伊藤計劃三部作のコピーが流れたんだけど寒すぎてビビった。
教授?これは一体?

まじか