cloudair-クラウドエア-

はてなダイアリーから移転しました

ハリーポッターと死の秘宝(part2)観てきた日記

やっとこグランドフィナーレ(かしら?)

というコトで本日封切りだったハリーポッターと死の秘宝(part2)早速観てきましたよ。初日というコトもあってか平日だと言うのにそれなりに人入ってました。地元だと3D上映しかなくてガックリだったんだけどまあしょうがないかー…。
3Dは暗いわメガネ重いわ料金上乗せされるわの三重苦なんで正直早くブームが過ぎ去ってくれるといいなーとか思ったり(ブームは終わったよ寝ろ!)
映画の内容ですが、まあー長いコトやってきたハリーvsヴォルデモートのバトルにようやく、ほんとようやく決着がついてめでたしめでたし(かしら?)みたいな感じでしたよ。(人死に多すぎだろバンッ)炎のゴブレットあたりからハリポタはずーっとラスボスの座にヴォルデモート卿が君臨し続けていたので、エピソードが終わってもイチイチスッキリしない展開の連続だったんですよね…それだけにやっとこ卿が灰になってホントよかったよかったって印象。まあ卿の死=ハリーポッター物語の終わりなんでアレなんだケド映画だけで8本やってるしまあ潮時ですよね…。
以下ちょっとネタバレ込みでちこちこ思ったコトなど書いてみます。一応折り畳みますよー。

学校という狭いコミュニティでの戦争

ハリーポッターって、育ての親から虐げられてた主人公が実は魔法世界では悪の帝王を倒した両親の息子ってコトで超尊敬されてて(その上財産あり)、両親の活躍した魔法学校では教師も一目置いてくれるしクィディッチではシーカー(重要ポジション)で大活躍(マッチョ的思想)気の合う親友と可愛いガールフレンドらに囲まれウハウハ。みたいな、まあ少年の幻想を具現化したみたいなストーリーがコインの表として描かれているんだけど、コインの裏はスゴイドロドロした展開織り交ぜてきてますよね。例えばハリーの父親は単なるチャラ男だしガールフレンドだった筈のハーマイオニーは親友に寝取られるし、そもそも両親のアレやらウザ絡みしてくるヴォルデモートのせいで学内であり得ない位孤立したり。
えーとこのハリーポッターって物語は要するに「学校(スクール)」という狭いコミュニティの縮図をなぞった物語なんですよね。栄光も挫折も妬みも虐めもすべて事件は校舎で起こっている!みたいな。ラスボスであるところのヴォルデモートも結局「かつて学校にいた優等生が悪堕ちした姿」であり、やってるコトはピンクちゃんやスネイプ先生と大差ないという…。曰く「学校を俺ランドにしてやろう!」みたいな。ある意味正しく「学園ドラマ」であるというワケです。
で、んじゃ学校で発生した問題を解決するにはどうしたらいいか。ハリーご一行様(優等生の集まり)はヴォルデモートの出した「課題」(分霊箱の破壊)を見事期日内に終わらせ、その結果学校に平和をもたらしました(問・題・解・決!)
って、この構造すごいメタ的ですよね。
ハリーポッターワールドが学校のメタファならそこでの問題とはイコール学校から与えられる課題に他ならないという。
そいえば最終的に、ハリーたちの子供らがホグワーツに戻っていくって展開なんだけどコレ、ハッピーエンドなんだろうけどこれまたすごく皮肉だなって気がしましたよ。(ここにマルフォイが息子連れてくるのスゴク面白い!)ハリーポッターという物語は「学校(スクール)」から決して逃れられないのですねえ。まさに因果は巡ると言った感。
面白かったです。
※そいえば原作未読なんでアレなんだけど、スネイプ先生の守護霊が雌鹿なのってやっぱハリー=スネイプの息子っての匂わせてますよね…。これなーハリー父があまりにハリーにクリソツだからつい誘導されがちなんだけと、シリーズ通じてハリー父が空気であったり、そもそもスネイプ先生の歩み(虐げられてきた歴史)がもうそのままハリーに重なるんですよね…。公式にはどうか知らないけどそう見る方が個人的にはドラマチックかと。(NTR的意味でも)
(賢者の石では肩を組んでたハリー父と母が死の秘宝では距離を置いてる!のも意味深な気が…。)
※ホントハータンのマグル設定は生きなかったな!ハリポタはマジョリティvsマイノリティについてもうちょい掘り下げてくるかと思ったんだけど(妖精のくだりとかどうした!)結局ラストはロン(ウィーズリー家は古い魔法使いの名門)とサラッとくっついてるしその点言及もなかったというアレ。どういうことなんだい(壁ドン!
※道中話の筋とは全く無関係に縛られてるハグリッドに吹いた「ワシのコトは気にするな!」とかお前今まで出てこなかっただろ!的ズコー感スゴイ