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[感想]シン・ゴジラ

ゴジラ怖すぎワロタ

週末に封切られたシン・ゴジラ、早速観てきました。
自分はvsゴジラシリーズしか観てないので(ギャレゴジ含む)ゴジラが純粋に人類の脅威になるというパターンは初めてだったんだけどエヴァ抜きネルフvs使徒って感じで面白かった。
だいたいこういうでっかい怪獣が出現しましたってお話は、リアリズムを追求すると核落とせばいいんじゃね?だとか、生物なんだし戦車砲の一撃で土手っ腹に大穴開けられるんじゃね?って感じで即終了になりがちなんだけど、そういうロジックを丁寧に潰すことで(例えば核は落としたら日本消滅だし、体は戦車砲に耐えられるくらい頑丈みたいな)コントラストとしてゴジラという虚構の怪物に説得力を持たせることが出来たのお見事だな〜って感じ。この僕達が提供できる限界のリアリティがあったからこそ、現実側が許容できるギリギリの最終手段がカタルシスに繋がったわけで、ガルパンメソッドまたも炸裂って感じで良かった。
以下ネタバレありでざっくり感想など。


ゴジラ怖すぎワロタ

2014年のギャレゴジが菩薩なら今年のゴジラって感じでやばかった。
ゴジラ怖すぎワロタ。
っていうか、ゴジラってその姿形からして記号の固まりなんだけど、あれだけ存在感のある固まりにキャラクター性を一切見いだせなかったの滅茶苦茶怖かった。目がついているのに全く感情が読めない魚の目も怖かった。
あの無感情さであの大破壊ですよ。
で、面白かったのは、元気に破壊活動に勤しんでる時は表情読めないワロタって感じだったのに、死んだ瞬間その立ち姿が立像ガンダムや鉄人よろしくキャラクター性を獲得してしまったところ。これ猛烈な皮肉だよなあとか思ったり。

日本やばすぎワロタ

ザ・虚構であるゴジラと相対した、ザ・現実である日本なんだけど、日本もまたゴジラとは別種のモンスターって感じでやばかった。
最初、ゴジラを前に実に日本らしい官庁間のグダグダなやりとりが繰り返されたので、オイオイオイ死ぬわアイツって感じで笑顔になったんだけど、日本の危機がいよいよ現実味を帯びてくるとゴジラとは違った最適化を繰り返して、物事に対処したのウヒョーってなりましたよ。
組織は頭が潰されてもより頭のいい新しい頭が生えてくるわけで(このメカニズムを出世と捉えてたの面白かった)、まさにゴジラが究極の一個体なら日本は究極の群体だったんですよね。
プロフェッショナルの仕事が完全に噛み合ってゴジラを倒したの最高に良かった。
そして、ゴジラを倒した後淡々と日常に戻っていくのもまた良かった。こういうガッツポーズ一つしないで次の仕事に向かうのも何というか日本的で、日本という名のモンスターヤバすぎって感じでしたね。

石原さとみウザすぎワロタ

そんな虚構vs現実の、現実側に居ながらあまりに漫画というかアニメのキャラクターみたいな立ち振る舞いをしたのが石原さとみだったんだけど、びっくりするくらい浮いていて辛かった。(そういうキャラクターを要請されてるんだからしょうがないんだけども)
いや…要はダブルヒロインの、ザ・オタクって感じの市川実日子エヴァにおける綾波で、それに対する式波・アスカ・ラングレー的存在が石原さとみだったって言うのは分かるんだけど…。
ぶっちゃけもうちょい抑えても良かったんじゃないカナ?カナ?とか思ったり。
存在感のある女優さんはこういう時つらいですな…。


堪能しました。
出来ればもう一度位は観に行っときたいですな。


おわり