cloudair-クラウドエア-

はてなダイアリーから移転しました

[感想]戦闘妖精・雪風(改)

電子の妖精(元祖)

戦闘妖精・雪風(改)

戦闘妖精・雪風(改)

読んだ

戦闘妖精雪風、10年前くらいにゴンゾでアニメ化されたから名前だけは知っていたものの、原作を読んだことがなかったので読んでみた。
まさに正しくSF作品〜♥って感じで面白かった。
星3つくらいのワクワクフィーリングを感じられた。
雪風、初版1984年とは思えないほど緻密でダイナミックな近未来の電子戦ドッグファイトを描いていて、時代の先取り感がスゴいというか、名作と言われる理由の一端を垣間見た感じがした。
お話は、正体不明の敵ジャムと戦うフェアリィ空軍ブーメラン戦隊の活躍を縦軸に、謎の異星体ジャムの謎やら機械に支配されていくパイロットたちやら人間の話を絡めて描いていて、雪風固執する主人公深井零の奮闘ぶりも相まって、ラストは想像以上に爽やかに終わってましたよ。
ある日突然正体不明の敵が攻めてきたから戦い始めたけど、だんだんその戦いに慣れちゃって、また、戦うごとに両陣営の技術レベルがインフレした結果、人類サイドが人間戦わせるより機械に戦わせたほうがいいんじゃね?みたいになって、んじゃいままで戦い散っていったパイロットたちは何だったのよ…ってなるのすごくSF〜♥って感じ。まさに正しく近代社会の縮図〜♥やるせなさMAX〜って感じだった。
ジャムを封じ込めることに成功した結果、人々の関心がジャムから離れ、またパイロットたちの奮闘も顧みられず、その上信じていた相棒であるはずのスーパーシルフにさえ捨てられるという容赦の無さ、まさに人生そのもの〜(絶望)
主人公の深井零が相棒だった雪風から放り出された時、随分乱暴な親離れ、相棒離れだと思ったけど、それでも零を生かしたの電子のツンデレ〜って感じで最高でしたね。
雪風、続編が2冊出ているので折を見て読んでおきたい。